これまた時間が経ってしまいましたが、先月晴れて真打昇進をされた落語家・立川志の八さんの特別な会やパーティーに立ち合わせていただきました。立川志の八師匠、改めて真打昇進おめでとうございます!!:D
私は2013年度の手ぬぐいと、ロゴ制作を担当させていただいてからのご縁なのですが、今年はこの昇進に伴い、様々なデザインにも携わらせていただきました。おかげでとっても勉強となった数ヶ月でした。
何よりも、長いこと修行を積まれてきた志の八さんの大きな節目に関わることができたのはとても光栄でした。昇進落語会では師匠方からも喜ばしい、おめでたい気持ちが温かく伝わってきて、たくさんの笑いに満ちた最高の会でした。その後27日にお招きいただいた披露パーティーは本当に超豪華大盛り上がりで、とーっても楽しかったです!!余興で登場した芸人のタブレット純さんが面白すぎたり、私も大好きなミュージシャンのMichael Kanekoさんが弾き語りで歌ってくれたり!その他いろんなことがありすぎて書ききれないのが残念ですが、とにかくなんでも笑いに変えてしまう芸人さん、ほんとすごいな〜と思いました。
さて、デザインですが、何が一番大変だったかな〜と思い出すと、やっぱりこれ、手ぬぐい!これは本当は来年度用のデザインなのですが、今年に限りこのタイミングでのお披露目となりました。
おめでたいモチーフとして鯛にしたのはもちろんですが、実は2014年度の手ぬぐい制作時ボツになったモノグラム案があり、それを思い出した私が、「(ちょっと作り変えれば)ウロコみたいだから、おめでたい年だし鯛のデザインにするのはどうでしょう?」みたいな、そんな始まりでした。ウロコの部分(と波に見立てた青い部分)をよく見ていただくとわかるのですが、「しノ八」をモノグラム化してるんです。
ただ、私のデザインの師匠であり、志の八さんのチラシ等を担当している藤田治さんには「それで気付く人はほとんどいない」と一掃されました。笑 まぁあわよくば気づいてもらえればというのと、どちらにしても鯛のデザインはふさわしいとの話し合いで決まったのはいいものの・・・その後が長かった!!まるで出口の見えないトンネルのよう・・・もうこの案は放棄しなきゃならないかなとまで思ったけど・・・過去の手ぬぐい柄を取り入れ、余白にモチーフを飛ばすという小さな発想一つで、イメージが広がってなんとか完成させることができました。
こちら、実は縦にも横にも飾れるようにデザインしており、どちらで見ても生き生きとした躍動感を感じさせられるよう工夫しています。志の八さんはよく居酒屋などのお店でも落語会をしているようなので、そういうところにも合えばいいなと思いました。
そんなこんなで全てがギリギリになってしまい、11月15日に東京のイイノホールで行われた真打昇進披露落語会に直接納品された手ぬぐい100枚は、買って帰ろうと思ったら売り切れていました!!それはそれで、嬉しかったです:)
次に思い出深いのは、これかなと思います。
七味で有名な、長野の八幡屋礒五郎さんとのコラボ商品で、オリジナル「八味」!こちらは試食も少しさせていただいたのですが、今回作ったグッズの中で私的には一押し!
ほんと病みつきな美味しさで、特に山椒がよく効いており、何にかけても味が格上げされます。私が好きなのは、普通に豚汁とか、大根と牛肉を酒・砂糖・醤油で甘じょっぱく煮付けたものとか(最近ハマってるやつ笑)、あと何気にゆで卵+マヨネーズにこれをかけてもちょっとしたオードブルみたいになって美味しいです。あとは焼き鳥系はほとんどいけるかと思いますし、お蕎麦ももちろん、卵がけご飯にもいいかも・・・。って、デザインの話から遠ざかってしまった・・・。今後グッズ販売されますし、長野市の八幡屋礒五郎本店でも取り扱っていただけるみたいです。私的には、なくなったら即買い足しの一品です。
パッケージはおなじみ八幡屋さんのロゴを正面に、その脇を使わせていただけるということだったので、元々の八幡屋さんのデザインともなじむように、志のビーをかぼちゃではなくて唐辛子にとまらせて絵の質感が合うように調整しました。ちなみに「八」の字は志の八さんがこだわって手書きでデザインされたのをトレースして使いました。
長くなってしまいますが、このまま書きます!
こちらはとても光栄だった仕事・・・。落語家さんが真打昇進する際に3点セットというのを作るのですが、それが、①名前の入った扇子、②手ぬぐい(鯛とは別のもの)、③師匠による認めのお言葉が書かれた「口上書」の3点。この、「口上書」を制作させていただきました。とは言っても、こちらは志の八さんが結構明確なイメージを持っていたので、それを形にしたまでなのですが。もともと花札の一枚のイメージで3点セット用の手ぬぐいも決めていらしたので、同じモチーフの月の内側に立川流の紋である三階松が裏から透けて見えるようにデザインしています。それを包む紙はトレーシングペーパーに白(実はグレーバージョンもある)で、ススキの野のデザインを施しました。このススキの線を描く作業が地味に苦労しました。というのも裏面で線がきちんと合わさるように調整しなければならなかったので・・・。ある意味何よりも大切なアイテムだと思ったので、想像通り仕上がったのを見てほっとしました。
次はこれ・・・。
今年の流行語大賞にもノミネートされた、ハンドスピナー!なんとスイッチを押して回すとShinohachiの文字が浮かび上がる優れもの(?)です!笑
引き出物の中で、一個だけくだらないおもちゃみたいなのが欲しいということで、これにされたらしいですが、意外と回してみると気持ちよくてずっと回してしまう自分がいます。笑
デザインしたのはその台紙。「トイザらスのような、ちょっとジャンキーな感じで」とのリクエストで、まぁトイザらス感は出てるかわからないですが、かつてないベタな感じのデザインを施しています。笑 志のビーが座布団にとまってるのはちょっとかわいいかなと思います。
裏面の注意書きでも落語家さんらしく遊んでいますので、よかったらよく読んでみてくださいね。
こちらもグッズとして販売されます!
そういえば、これらが何かと言うと、11月27日の昇進記念披露パーティー(結婚式でいう、披露宴)での引き出物となったものたちです。そして上の写真が引き出物の全て(手提げ袋と八角系のメニュー表は会場となった八芳園によるもの)・・・実はご本人がこだわったのが、統一感。そのためパッケージやのし紙、「のし」文字などもオリジナルでデザインしました。
書けばキリがないくらい大変なことがたくさんありましたが、こうやって結果を見るともう思い出さなくてもいい気がします。ご本人は死にそうに忙しかったと思いますが・・・。私も一つか二つくらい成長できた気がして、関わらせていただいたことにとても感謝しています。
志の八さんは、落語はもちろんのこと色んなことにアイディアがたくさんあって、それらを実現していく力のある方なので、これからどんなことが起きていくのか、これからも1ファンとして楽しみに応援させていただきたいと思います!
お疲れ様でした、志の八師匠!!:)