2024年

11月

12日

芹沢銈介展

 

 

例の如くシェアが遅れましたが、10月末、日本民藝館で開催中の「芹沢銈介の世界」に行ってきました(9月5日〜11月20日まで)。

 

 

芹沢 銈介(せりざわ けいすけ)は私が20代の頃、銀座の伊東屋でカレンダーを見て一目惚れしてしまい、それからずっと作品を見てみたいと思っていた方でした。

 

静岡に美術館があるのは知っていたのですが、車でも行きにくいなと思った印象で、なかなか本物の作品を目にすることができていませんでした。

 

染色家というイメージの強い芹沢ですが、今回はより美術家、デザイナーとしての側面も知れることとなりとても勉強になりました。欲を言えばもっと!たくさん見たかったのですが、都内で芹沢の作品をまとめて見られる機会はあまりない気がするので、気になる方、特にデザインされている方にはお勧めします(シェアが遅くてごめんなさい)!

 

初めて芹沢銈介を知るきっかけとなったカレンダーのデザイン
初めて芹沢銈介を知るきっかけとなったカレンダーのデザイン

 

今回は小さな冊子以外は買わず、芹沢の言葉が載っている書籍はなぜか意識的に避けてしまいました。デザインが雄弁なのでそれだけでいい、そんな気持ちになったのです。

 

 

 

 

実は日本民藝館自体も初めてだったのだけど(意外でしょ?)、正直話すと、行ってみて少しだけ違和感がありました。

 

柳宗悦が始めた民芸運動。Wikipediaによると・・・(そのままコピペ):

 

 

ーーー

 

民藝運動民芸運動、みんげいうんどう)とは、手仕事によって生み出された日常づかいの雑器に美を見出そうとする運動。「民藝」とは「民衆的工藝」の略語で、柳宗悦らによる造語。1926年大正15年)に柳宗悦、富本憲吉河井寛次郎濱田庄司が連名で「日本民藝美術館設立趣意書」を発表したことが、運動の始まりとされる。全国の民藝館などで運動が続けられている。

日本民藝館の創設者であり民藝運動の中心人物でもある柳宗悦は、日本各地の焼き物染織漆器、木竹工など、無名の工人の作になる日用雑器、朝鮮王朝時代の美術工芸品、江戸時代の遊行僧・木喰(もくじき)の仏像など、それまでの美術史が正当に評価してこなかった、西洋的な意味でのファインアートでもなく高価な古美術品でもない、無名の職人による民衆的美術工芸の美を発掘し、世に紹介することに努めた。

 

ーーー

 

名のない職人による日用品(クラフト)の中でも、柳らの目に適った美しいデザイン性を持つものが集められ、展示されている日本民藝館。器など大好きな私がこれまで訪れなかったのはなんでだろうと思いつつ、民芸品は基本的には展示されるものではなくて、使われてこそ良さが発揮されるものなのではという予見が、違和感として現れたような気がしました。すごく斜に構えた見方で、生意気なのは重々承知なのだけど・・・、民芸を知ってもらいたいから民芸を集めて展示する、ということそのものに自己矛盾を孕んでいるなぁと、この綺麗なショーケースこそ取っ払って手で触らせてくれたらいいのに、なんて失礼なことを思ったりしていました。

 

 

すごくわかりやすく例えると、B級グルメをレストランで上品に提供されてもなんか違う、みたいな感じ。焼きそばは、屋台とかであのペラペラなプラスチックの入れ物に大雑把に入れられたものを割り箸割って食べるのが一番うまいよね、みたいな、そんな感覚。焼きそばをどんなに美味しそうに展示されても、「いや、食べさせてよ!」ってなるでしょ(←)。

 

 

民芸は語らなくていいと思うし、芹沢の作品はガラスのショーケースに入れられなくてもいいと思う(貴重性と芸術性で入れているのは理解します。でも仮に民芸として位置付けるならその距離感でなくていいという意味)。

その辺の民家の台所に暖簾としてかかっていたり、カレンダーになっていたり、そんな日常の風景に溶け込んだ場面を想像したとき、初めてそのものの美しさが見えてくるような気がしました。

 

 

・・・って生意気言ってごめんなさい。

 

 

でもいいところなのでぜひ
でもいいところなのでぜひ

2024年

10月

28日

田中一村展

とても感動してしまった左「秋色」(1938頃)
とても感動してしまった左「秋色」(1938頃)

 

今東京都美術館で開催中の「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」に行ってきました。

 

と言っても、行ったのは今月頭。

ほぼ無知識のまま行ったところあまりに素晴らしく、買い求めた画集を熟読していたら早くも月末になってしまいました。

 

田中 一村(たなか いっそん)

 

恥ずかしながらこの偉大な画家をこれまで存じ上げなかったのだけれど、遅くても知れてよかった。素晴らしすぎました。

 

 

一村は明治後期の生まれで、子どもの時から神童と言われていたそうなのですが、今回いきなり胸ぐらを掴まれたのは、一番最初の展示物。何と一村6-7歳の頃の作品。

 

小枝に雀が留まった小さな墨絵だったのですが、迷いのない線がすでに大人びて、もう立派な一枚の「絵」になっている。私は日本画が専門じゃないから何とか正気を保てたけど(苦笑)、この展覧会で日本画を諦める大人が複数人出るだろうなと、最初の数枚を観て思いました。

 

右ページ「菊図」7歳の作品。その他、8、9、12歳の頃の作品
右ページ「菊図」7歳の作品。その他、8、9、12歳の頃の作品

 

神童というのはどの世界にもいると思うけど、絵画というジャンルでは作品が残っていることがあまり多くなく、これだけのいい状態で子ども時代の作品が何枚も残されていることに驚きました。

 

 

神童と言えばまず思い起こすのがパブロ・ピカソ

 

少々うろ覚えだけれど、ピカソが2歳の頃に描いた手のデッサンを見て、画家であった父親は自分の画業を諦めパブロへの英才教育に全振りしたとかしないとか(この辺りの逸話は色々あり、このバージョンは軽く調べたところ日本語では載ってないですが、とにかく父親はパブロの才能を見て自分の画業を諦めています)。

 

私が持っているピカソの画集で一番若かった頃のデッサンが14、5歳の頃のものなんだけど、大人顔負けに上手いので興味がある方は検索してみてください。ただ、ピカソと言えど残っているものはあまり多くはない印象。

 

* 

 

一村展では、大きな会場の三部まである第一部は幼少期から青年期くらいまでのもので、耐久性のいいキャンバスと違い、紙や絹に描かれたこれらの作品群がここまで良い状態で大量に保存されていたことに、驚きと感謝が込み上げます。

 

18、19歳頃の南画
18、19歳頃の南画

 

十代の頃には中国風の作品(南画)を数多く描き納め、その一枚一枚に変化が大きく、一緒に行った友人とは何度も「一人の人間とは思えないくらい画風が違ってて面白いね」と話していました。

 

23歳に南画から日本画に切り替えプロとしての画業を目指していくのですが、家庭環境の不遇(闘病や芸大の早期退学、早期に親・兄弟を亡くしたり、長男として家族を養わなければならなかったりと)、これだけの技量がありながら生活の部分では順風満帆とは言えなかったよう。

 

今のように自己発信できるSNSなどがない時代。画家として知名度を上げ生きていくには画壇に認められていく必要があるのですが、落選することの方が多かったようで、私としては、当時の業界権力者の嫉妬や牽制みたいなものは少なからずあったんじゃないかなと思うくらい、成人期以降の向かい風は強い。これだけの技量と情熱を心身に携えながら、この向かい風は大なり小なり吹き止むことがなかったように感じるし、多くはないが良き支援者にようやく支えられ何とか作り続けたという印象でもありました。

 

 

ただ、今回これだけの作品群をまざまざと見せつけられながら、一村の人物像というのがほとんど全くと言っていいほど見えてこず、一体どんな性格で、どんな人たちに囲まれ、何に喜怒哀楽を感じ生きたのか、見終わっても、文献を読んでも立ち上がってこない。展示されていた写真も一枚だけ、一つの色恋エピソードもなければ、生涯に渡って登場人物が子どもの作文のように家族や親戚周りに限られている。絵の才ばかりに祝福されて、その他全てはあまりにも希薄な印象を受ける。「作品さえ存在感を放てばいい」と本人は言うかもしれない。それは確かにかっこいいことなのだけど。鑑賞者としては少しだけ好奇心が満たされない感覚が残る。

 

奄美大島に移住した晩年の作品
奄美大島に移住した晩年の作品
続きを読む

2024年

7月

02日

カルダー展

 

 

5月30日から9月6日まで麻布台ヒルズギャラリーで開催中の

 

「カルダー:そよぐ、感じる、日本」展

 

に行ってきました!

 

カルダーは学生の頃からとても好きで、日本でまとめて観られるまたとない機会と楽しみにしていました。

 

梅雨も真夏も始まる直前、都内でまだ涼しさも感じられるこの週末に行けてとても良かったと、シトシト雨の音を聞きながら振り返っています。

 

 

***

 

 

先に、思い出話を一つ。

 

 

大学最後の夏休み、当時仲の良かった日本人でインテリアデザインを勉強していた友人と、Amtrackというアメリカ横断鉄道+Grayhoundバス(通称グレハン、どちらも低所得者の移動手段)にユースホステルを使いこなし、アメリカ国内で2週間アートを巡る旅をしました。

 

 

ルートは、まず学校のあったリノ(ネバダ州)→シカゴ(イリノイ州)まで丸2日。Amtrackの車窓からは、乾いた緑の低木が所々に生えただけの土けた景色が、まるで永遠のように続いていました。シカゴで乗り換え、さらに1日かけてニューオーリンズまで南下、ようやく最初の下車。2泊してジャズの名所や街並みを堪能しました。その後はWashinton D.C.まで移動してここでも数日間滞在。ワシントンD.C.はスミソニアン系のかなり立派な美術館や博物館が無料で入れるので貧乏学生にはありがたく、とても有意義な時間を過ごしました(でも敷地が広くてクタクタになる!)。もちろん、ホワイトハウスや国会議事堂、リンカーンの像なども見学。

 

その後、一度NYをスルーしてボストン(マサチューセッツ州)へ。ボストン美術館や知人のいたMITやハーバード大学をミーハー見学。MITはフランク・O・ゲーリーという有名な建築家の建物や、その他西海岸では見られないアメリカ初期の歴史ある煉瓦造りの建造物が印象的でした。

 

最後に、一番山場にしていたN.Y.Cで5日間の滞在!毎日行ける限りの美術館巡り。メトロポリタン美術館、MoMA(当時ブルックリンで仮営業してた)、グッゲンハイム美術館など。おかげでいろんな観光地はスルーしちゃったけど、セントラルパークだけは行っておけば良かったなって後から思いました。タイムズスクエアではショー観るお金なんてないから写真撮っただけ。私は旅行中ほとんど買い物せずに節約してたんだけど、NYのソーホーでお姉さんが路上販売していた手作りのピアスだけはどうしても欲しくなって、勇気を奮って購入。そのお値段、16ドル。笑 だけど値段覚えてくるらいだからよほど気合を入れて(つまりお金がないとこを頑張って)買ったんだな〜。と、そちらは今も現役、永遠に大切にしたいと思っています。

 

その後はまたAmtrackでシカゴ乗り換え、無事にリノに帰宅しました。

 

 

*** 

  

 

カルダーの作品は、いつも当時の思い出とリンクして、ただ普通に好きという感覚ではないのです。特にワシントンD.C.やNYでまとめて観た気がするけど、当時の印象から色褪せず、ただただ楽しく、普遍的にゆらめいて、今回改めて好きだったことを再確認しました。

 

***鑑賞中の皆さんの佇まいも素敵だったので、そっと撮らせていただきました***

 

  

カルダーは「モビール(Mobile)」を最初に作った人として有名だけど(命名したのはマルセル・ドゥシャンというこれまたユニークなアーティスト)、何が発明だったかと言えば、彫刻を「地面」という3次元から解き放ち、動きを与え、「時間」の加わった4次元に移行させたこと。

 

動く彫刻・モビール(Mobile)に対し、動かないものはスタビル(Stabile)と呼ばれ、それらもまた何か動物的な曲線で形作られ、地面に置かれているというよりも、そこに「いる」。見せつけがましさのない自由で直感的なペインティングも、モビールも、スタビルも、お互いに何らかのエコーを飛ばしあって共生する原始的な森のようで、都会の超最新美術館だというのに私はとても居心地が良かったです。

 

* 

 

ちょっとまた話が逸れるようだけど、植物好きの私は、花や木々の柔らかく有機的な存在にいつも癒されてしまうのだけど、人と話していると皆が皆そうでもないことに気が付く。個人的な好みは押し付けられるものではないから仕方がないのだけど、共感がないと寂しいのも確か。でも、よく考えたら、私は金属などの無機質なものにはあまりときめかないから、車やバイクや電車や鉄橋に興奮する人たちの気持ちが正直よくわからない。だからそういうことってお互い様だから、それでもいいじゃんって思ってたんだけど。

 

ただ、カルダーは、この相入れない対照的な二人の間に何の気なしに割り入って、金属という重たくて無機質なものにゆらめきや不規則な影を与えて、あぁ、これはなんか好きかも、みたいな好みの範囲を双方に広げてくれたような、そんな役割を果たしてくれたような気がするのです。それも遊びの延長のような気楽さとおおらかさで。

 

そう、カルダーは、幼少期のおもちゃ作りという遊びの延長で晩年まで生きた幸福な人。第一次も第二次も世界大戦を潜り抜けてきたというのに、同時代の多くのアーティストとは異なり、この人の年表にはその影響をほとんど感じさせない。戦禍だろうがなんだろうが、創作と遊びの神様に護られ、愛され、人にも時代にも、今現在も、きっと未来にだって愛されている。

 

 

 ・・・いいな。笑

 

 

* 

 

 

この日は日曜の午後だというのに混んでおらず、それもまた海外の美術館に訪れたかのような懐かしく幸せな追体験になったのでした。

 

 

惹かれた方は、ぜひ。

 

 

 

 

 

↓学生時代に見てとてもカルダーに惹かれた映像をYouTubeで発見!

これ見てなかったらカルダーの良さ分かりきらなかったかも。会場でも一部流れています。

続きを読む

2023年

8月

28日

荒井良二展

 

9/3(日)まで横須賀美術館で開催中の荒井良二さんの展覧会に行ってきました。

 

絵本として何度も色んな作品で拝見していたけれど、原画が素晴らしいという話はだいぶ昔に聞いていて、いつか機会があればと思っていました。

 

やっぱり、本当に素晴らしかった。

 

実はこの方、私が絵本に挑戦しようと思って2012年、13年と続けてボローニャ(イタリア)の絵本原画展(絵本作家を目指す人は必ず知っている有名なブック・フェア)に行ったとき、どちらかの年に一度お目にかかっていました。すごく「いい意味」でオーラを発してなくて(本当にいい意味です)、現地で知り合った他の日本人のイラストレーターの子と一緒に5分くらい立ち話させていただきました。いい意味というのはまるで同じ高さにいてくださるような、いわゆる怖さのない方で、すぐにでも友達になれそうな素敵な雰囲気の方でした。

 

私、一度絵本を出しておきながら白状すると、そんなに絵本じゃないのかな私の道はと思っているのですが(しかし未来のことは誰にもわからない!)、うーん、だから正直言うと、荒井良二さんの絵本も特別大きな感銘を受けたことはなかったし(というか、絵本そのものにはまり込んだことは子ども時代もなかったし、今もない・・・というのが、色んな絵本好きな人たちと自分を比較してわかってきたこと)、ただ原画にはずっと興味を持っていました。

 

そして原画展は本当に素晴らしかった!

 

どんなデータを探っても誰とも被らないし、どの時代っぽさもなく、荒井良二はただ荒井良二で。いつもだと色んな作家さんのお仕事を見ては羨望とか嫉妬とか恍惚とかあわよくば盗んでやろうみたいな様々な気持ちが湧き起こるのだけど、荒井良二さんの作品からはただただ幸せな波動を感じるだけ。なんというか、動物が気持ちよさそうに寝てるのを見て、「いいなぁ」って思う時の、幸福感のような感じ・・・。

 

展示そのものも、子どもの目線を気遣って低い位置に設置されていたり、写真撮影全てOKだったり(普通はない)、とにかくあのボローニャで5分の合間に受けた印象そのものの、みんなと「同じ高さ」の人、その展示風景。

 

でも目線で言えば、作品内での目線の使い方はとても巧みで、遠くと近く、鳥の目的な構図の捉え方とか、すごい広い景色を描いているのに確実に見て欲しいところに焦点が誘導される画力、ついつい時間をかけて探してしまう細やかなユーモア。本当に見ていて楽しくてたまらなかったです。この方に絵具と色彩を与えてくれて神様ありがとうって思っていました。

 

荒井良二さんはライブペイントもよくやるみたいで、それもいつか見てみたいけど、それよりも、一人で仕事場で作業している時に静かに後ろから仕事の様子をずーっと眺めてみたい。どうやって色を置くのかとか、手(手首)をどう動かしているのかとか、どれくらいのスピードで、どれくらい時間をかけるのだろうとか、気になること色々。でも一人で仕事してても口元はずっと微笑んでいそう。勝手にそんな感想まで持ちました。

 

あと一週間しかないけど(暑さに動けなくていたら私もギリギリになってた!)、行ける方、ぜひ行ってみてくださいね!この後他県数カ所で巡回もされるみたいです。

 

教えてくれて&ドライブして連れて行ってくれたお友達親子のお二人、本当にありがとう♡

 

子どもも大人も楽しめる展示
子どもも大人も楽しめる展示
見るとこ満載のディテール
見るとこ満載のディテール
この次のカットで赤ちゃんのどアップになる
この次のカットで赤ちゃんのどアップになる
唯一近似性があると思ったのは現代美術家の奈良美智さん(奈良さんも大好き)。奈良さんは青森、荒井さんは山形。何か共通点ある気がします
唯一近似性があると思ったのは現代美術家の奈良美智さん(奈良さんも大好き)。奈良さんは青森、荒井さんは山形。何か共通点ある気がします
入り口にて、Photo by こども(小さいから勝手に載せちゃったー)
入り口にて、Photo by こども(小さいから勝手に載せちゃったー)
続きを読む

2023年

8月

03日

マティス展

ワンフロアだけ撮影OKでした
ワンフロアだけ撮影OKでした

 

上野の東京都美術館で開催中のマティス展(4/27-8/20) に行ってきました。

 

もともとマティスは好き・・・だと思ってたけど、観てきた作品数はそんなに多くなく、自分の中でマティス・データが足りないと思っていました。

 

ピカソの双璧の天才とも言われるし、20歳でアートに進んだという点でも勝手に親近感を感じるアーティスト(元々法律を勉強していたらしい)。70代という晩年になって体の不自由が原因で切り紙絵を始め、あれだけ新しい作風にたどり着いたのだから、この方の経歴を追うことは私にとって夢膨らむことでもあったのです。

 

 

今回は点数的にはたっぷり観れたけど、でもやっぱり全然わからないというのが正直なところ。特に、油絵で彼がやろうとしていたこと・・・なんというか、感想を持ちにくい、という感想・・・。なのに、好きなことは好き。他のアーティストだと、何が好き、どこに感動した、とかもっと表現できるんだけど、マティスはなんで好きなのかわからない。少し、foolな感じもしちゃったのです、この方の作品を真面目に鑑賞することが。書かれていた解説もピンとこないし(本当にわかって書いてるのかな?とか)、作品から伝わってくる印象と、本人が言ったとされる言葉ですら一致する感じがしない。不思議なんだけど、なんというか、つかめない雲のような・・・。それでも曇って、いつまででも見ていたいくらい魅力的ですよね?

 

・・・そんな感じでたどり着いた最後のフロアは、色彩豊かな晩年の切り絵作品が集まり、ここに来てようやく私は心からの興奮を感じていました。画集で見ていただけのJAZZのシリーズがずらり、素晴らしい彩りで壁面を飾り、不要なものが除かれてついにエッセンスだけに辿り着いた、とでも言うのか・・・。

 

***

 

わからないながらに一つだけ言えるのは、この近代アートと呼ばれる時代(19世紀後半〜20世紀)のアーティスト達のおかげで、私のような人間でもアーティストだなんて言っても許されるようになったと思うのです。

 

「子どもでも描ける」と揶揄される一見下手なピカソやマティスなどのアートは、実際にやってみると全く真似できないほどに熟達したものであるし(一度でも画材に触れてみればわかります)、何世紀にも渡って蓄積された、ありとあらゆる、「芸術は〜でなければならない」という既成概念をこの時代ほど激しく壊していった時代は後にも先にもなく、なんてエネルギッシュで創造的で解放された時代なんだろうと、キラキラ眩しく見えてしまうのです。(その後現在に続く現代アート(contemporary art)という時代は翻ってなぜか苦手です)。

 

マティスの自由さって、例えば、「この線もっと整えてもいいのに」っていう線を整えない、っていう自由さ。それって、自由。だって、マティスだったらできるんだもの。過去の「きれいな」絵を描いてきたアーティストだったら、絶対に整えてた(例えば、ピカソだったら整える。そしてピカソの線はとても完璧で美しい)。だけどマティスは整えない。それをそのままで「良し」とする。それって、「見せつけてやろう」って自己顕示欲からの圧倒的自由。それを「しない」ことの自由。これがどれだけ画期的なことかわかりますか?普通は巧くなればなるほどに、自分でも知らぬ間に、自らを囚えてしまうものなのに。「巧さ」はわかりやすく、権威にもなるのに。

 

 

そうそう、だから、わからないなりの私に降りてきた言葉は、「解放」。

 

晩年になればなるほどに、マティスは解放されて、自由になる。

 

最晩年、集大成と謳ったヴァンス礼拝堂の壁画は正直言って、究極の「下手絵」。

 

そこに辿り着いたマティスは、良い人生を歩んだんだと思う。

 

 

 

2021年

12月

17日

柚木沙弥郎展

柚木沙弥郎life・LIFE展 in 立川
柚木沙弥郎life・LIFE展 in 立川

先日立川のPlay! Museumで開催されている染色家・柚木 沙弥郎(ゆのき さみろう)さんの展覧会に行ってきました。すっごいよかったから早く紹介しようと思って3週間経過・・・。

 

以前NHKの日曜美術館でこの方の特集を観たことがあり、なんとなく知っていたこの少々トリッキーなお名前を今回ようやく覚えられたのだけど、手がけるものは染色、イラスト(絵本原画)や人形、おもちゃなど、全てに見応えがあり、才能やセンス、アイディアの豊かさにいちいちやられてしまいました。

 

行ったのは11月27日。その3日後に某(新規)クライアントと会うことになっており、提出しなきゃいけないロゴのアイディアがまだ出てきていませんでした。直感で、この展覧会にヒントがあると思い、土曜日で混みそうと思いつつ頑張って出かけました。

 

染色作品では使える色が決まっているため、その制限が良いとおっしゃっていて、それは私が折り紙でコラージュを作る感覚に似ているなと思いました。隣り合う色彩や、逆に隣り合っていない色彩同士がどのように作用し合うのかとか、余白や境界線など、染色の考え方はロゴなどのある程度普遍性が求められるデザインにも応用が効く気がします。

 

絵の具だと無制限に色を混ぜ合わせることができるけど、そのせいで迷いが生じることがあり、私は案外苦手です。柚木さんはアクリル絵の具でもたくさん作品を作っていて(しかも「この歳になって人に学びながら」みたいに書いてあった)、色の混ぜ方・重ね方が絶妙に上手なので、結局器用な人は何をやっても器用なのかと、もはや嫉妬すら感じない羨望で眺めさせていただきました。笑 

 

そして今回はそんなアクリル絵の具の作品の中に、私が探し求めていたロゴのヒントを見つけました(やっぱり)!このモチーフ使えるかも!と思い持ち帰って膨らませたロゴデザイン、見せた瞬間に良い反応をいただき晴れて採用となりました(実はその一個前に自信あった案、あえなくボツになっていたの笑/泣)!良かった〜。

(・・・ちなみにこの案件に関しては来年発表できる予定なのでお楽しみに:))

 

ミュージアムショップで売っていた大型カタログ(図録)のクオリティも最上級に素晴らしく、5,500円とかなり割高(普通は3,000円前後が相場)だったけど、金額のリスクがありながらもこのクオリティに仕上げてくれた出版社の心意気にも感動して、あまり躊躇なく購入しました。お財布的にはイタかったけど、きっと先々も助けてくれるからね・・・。

 

そんな柚木沙弥郎さん、現在おん年99歳で現役!コロナ禍でも毎日一枚は絵を描いていたと言うから、私が長生きしなきゃならないとしたらこうありたいと思う理想形を生きてらっしゃいます。そんな、色んな意味でインスピレーションを与えられた素敵な展覧会でした。

 

柚木沙弥郎life・LIFE展は来年の1月30日までやっています。同時に「ぐりとぐら」の展示もやっていて、どちらもお子様連れにもおすすめ!よければ足を運んでみてくださいね。

 

 

2017年

4月

24日

ありがとうございました!

ちょっと遅くなりましたが、三鷹での個展無事終了いたしました。

 

はるばるお越しくださいました皆様、本当にありがとうございました!

たくさんの方にお会いでき、作品を見ていただき、本当にうれしかったです。

また貴重な機会を与えてくださったよもぎBOOKSさんに、重ねて御礼申し上げます。

 

よもぎBOOKSでは、今後も面白いこと目白押しですよ〜〜。

なんと、5月3日(水・祝)に初めての映画鑑賞会があるとか!

絵本作家さんのワークショップがあるとか!

週一でヨガ教室が始まるとか!

書籍販売用の棚が月1000円でレンタルできるとか!

絵本の買取してもらえるとか!

 

・・・ちょっと普通の書店さんとは一味もふた味も違いそうですね〜。私も近所だったらもっと入り浸っていただろうなぁと、この距離感がちょっと残念です。特にヨガ・・・羨ましい〜〜。

気になる方、今後ともよもぎBOOKSをチェックお願いしますね!

 

 

そして本当にありがたいことに、前回セールストークした(せいなのか?笑)「VIVA!LIFE」は最終日の閉店ギリギリに売れて言ったそうです・・・!ご購入くださいましたお客様、本当にありがとうございました!!!店主が最後焦ってしまい、作品証明書を渡し損ねたと言うことなので、もしこちらをお読みになられた場合は、お手数ですがよもぎBOOKSまでご連絡お願いします。私も大好きな作品だったので、素敵に飾ってもらえると嬉しいです。

 

 

・・・さて私は今後の課題が色々と見つかったので、一つずつ取り組んでいこうと思います。

 

これからもどうぞよろしくお願いします:)

 

自作絵本、磨いていきます!こちらは初代サンプル・・・。今後も手作り絵本として展示・販売していきます。
自作絵本、磨いていきます!こちらは初代サンプル・・・。今後も手作り絵本として展示・販売していきます。

2017年

4月

20日

明日

HELLO展 @ よもぎBOOKS
HELLO展 @ よもぎBOOKS

 

明日4月21日でHELLO展終了になります!

最終日は16:00までになりますが、お時間のある方はぜひ:)

 

 

個人的には、たくさんの素晴らしい絵本、本たちと共演させてもらえて光栄でした。

 

こちらの猫の作品のタイトルは、「WAR」。なぜそんなタイトルなのかは少し考えてもらうとして(いつか解説します)、作品に合うように本を置きたいということで選んでくれたのが、「せんそうしない」(谷川俊太郎著・江頭路子絵)。一見よくある宣言文のようなタイトルなのだけど、ページをめくってそのニュアンスの違いに気づく。ミニマムな文章に秘める逆説的なメッセージは、今まで読んだどんな戦争に関する文章とも違って、柔らかなイラストが、さらにそれを引き立てます。ぜひ一度開いてみてほしい一冊です。

 

 

 

 

 

 

左の作品は何度もお披露目してるから省略・・・。右のものは初めて展示する「VIVA! LIFE」というタイトルの作品。純粋に、食べ物が美味しく食べられるってVIVA(万歳)だなぁっていつも思うから・・・。意外にも食べ物の作品はあまり出てきたことがなかったので、個人的にも新鮮で気に入ってます。リビングとかに合うと思います。マット(周りの台紙)はクリーム色に、フレームは木製のものに変えてもいいですね!自分で言うことではないですが、こちらは11,000円とかなりお買い得です!どんな作品も2度と同じものは作らないモットーなので、同じようなもの作れるし!と思われたら全くその通りですが、まぁそれでもこれがいいなと思っていただける方がいたら、ぜひ思い切ってご購入下さいね。私は絵の衝動買いはさすがにまだないのですが(唸っても捻っても出てこなかったので諦めたことはありますが・・・写真はある)、器が大好きなので、頑張れば届くと言う場合は少し無理してでも買ってしまいます。最近もまた一枚・・・。

 

なんでだろう・・・。こんなセールストークも2度としないかと思いますが・・・。

 

 

明日まで、よろしくお願いします!@よもぎBOOKS

 

2017年

4月

15日

オススメ本

ここ数年曇り空花見が多かったので、青空に映える桜に惚れ惚れ
ここ数年曇り空花見が多かったので、青空に映える桜に惚れ惚れ

春の誘惑に誘われて素直に外出すべきか、抵抗して自宅作業すべきか迷う朗らかな土曜日。

 

暖かくなり花粉も気にならなくなった今日は、久々に窓を開けて風を通し、どこからともなく舞い入る桜の花びらに励まされてなんとか外出を堪えているところです・・・。

 

 

(あとで運動がてらお散歩しようかな)

 

 

 

さて、三鷹での個展もあと一週間を切りました。

 

以前もお知らせしたのですが、今私の展示に合わせて、私が影響を受けた本というのを紹介させてもらっています。作品を見てもらいたいのもありますが、そちらの本たちも手に取ってもらいたいという思いがありますので、ここでちらとご紹介しますね!

 

それにしてもこの企画、今後展示する作家によって全然違ったラインナップになると思うので、書店のメリットを生かしたいい企画だなと思います。

 

 

私のピックはこちら!

初展示中… Oh!?  240 mm x 240 mm  2015 ©︎ Hanae Tanazawa
初展示中… Oh!? 240 mm x 240 mm 2015 ©︎ Hanae Tanazawa

この他にも、以前から好きと公言している「赤毛のアン」シリーズや、ミヒャエル・エンデのデビュー作「ジム・ボタンの冒険」2巻など、読みやすいものもオススメしています(もう入荷されたかな?)

 

店長・まゆ曰く、(いい意味で笑)「重厚」なピックと評されましたが、古くても素晴らしいものを改めて読んでもらえるといいなと思って選んでみました。

 

きれい目の古本を仕入れて安くしてくれてたりするので、ぜひ買って読んでみてくださーい!お願いします:-)

 

 

追記・・・

 

とアップした後でみたら、ちょうどよもぎBOOKSさんでも同じ件のツイートをしてくれてました!アンとかジム・ボタンも並んでる!嬉しい〜〜!ぜひぜひ手に取ってみて下さい!!:)

 

よもぎBOOKS Twitter

 

 

2017年

4月

10日

ワークショップ

昨日9日と4日のワークショップ、両日とも無事に終了しました!

 

三鷹という新しい土地で多少心配なこともありましたが、参加してくださったみなさまが本当に素敵な方ばかりで、私もとっても楽しむことができました!意外にもフライヤーやツイッターを見てご参加下さった初めての方も結構いて、たくさんの出会いがありました。

 

ワークショップなんて名乗りながらもあまり教えない主義なのですが、皆さんとてもおおらかに受け止めてくださり、和気藹々楽しみながらご参加下さいました。

私はアートはあまり早く技術的なことを教えないほうがいいと思っています。発想も、方法も、自分で考えてみて、試してみて、ダメならそれもOK、経験から学ぶ!それがアートの一番の醍醐味だと思います。色々やってみて、本当に作ることが好き!ってなった先に、自己表現をさらに可能にさせる「技術」を身につけていけたらいいのかなと思います。ですので、これからも私のワークショップでは、子ども達が自由に色彩に出会い、大胆に紙の感触を味わい、自発的に面白い発見をしていければいいなと思います。

 

今回ご参加下さいましたみなさま、本当にありがとうございました!

またどこかでお目にかかれますように・・・;)

 

 

p.s. 全ての写真が載せられずにすみません。もしNGのものがあれば、お手数ですがお知らせ下さい!

2017年

4月

02日

明日からです!Starting tomorrow!

恐れ多くも私スペシャルな企画・・・!ポストカードなども置かれる予定です The books of my recommendations!
恐れ多くも私スペシャルな企画・・・!ポストカードなども置かれる予定です The books of my recommendations!

明日から、東京都三鷹市にあるよもぎBOOKSさんにて、「HELLO」展が始まります!

 

今日搬入に行ってきたのですが、よく知る仲ということもあり、あれこれ話しながらとぉっても楽しく設置させてもらいました。

 

実は今回、展示やワークショップ以外にも特別なご提案をいただき、なんと私が人生で影響を受けた本を紹介・販売してくれるという、ほとんど私本人と多少の知人以外は対してワクワクもしないんだろうけどそれでも「私のことは知りたくなくても、これらの本のことは知ってください!」っていう、どっかで聞いたことあるようなそんなセリフを吐きたくなる、そんなスペシャルな企画なんです!私的には。笑 だからそんな話をいただいてから、私はワクワクとっても嬉しくなってしまって、引越し後しまい込んでいた書籍たちを引っ張り出して、あれこれ読み漁り、どれをお薦めしようかと思い悩む時間が最高に楽しかったです!基本的には、新しいものより古いもの好きな私・・・良書なのに忘れられつつあるものを敢えて選書してなんとか日の目を見せたいと、そんな気持ちで選んだりしていました(もちろんそうではないものもありますが)。写真に載っているものと、あともう少し入荷待ちのものもあります(あいにく入荷できなかったものも!残念)。それにしても、書店に自分の大好きな本ばかりが平置きされているなんて、こんな贅沢、ないですね!私の推薦文も一緒に紹介されていますので、ぜひぜひチェックしてみて下さいね:)

 

絵本サンプル制作中・・・ Work in progress
絵本サンプル制作中・・・ Work in progress

 

もう一つは、1枚目の写真でも左上に少し写っているのですが、ABC Animalsのサンプル絵本を自作で製本したので、一緒に展示させていただくことになりました!

 

前から何度も文章を書いてはいたのですが、つい先日ふと新しい仕掛けのアイディアが舞い降りてきて、この展示会に間に合わせたいと、数日こもってサンプル制作に勤しんでいました。

 

こちらは完全英語版なので、内容まではもしかしたら完全に伝わらないのかもしれないですが、とにかく仕掛けのアイディアがとても気に入っているので、こちらも手にとって見ていただけたら本当に嬉しいです。

この大きなアルファベットで仕掛ける!The big alphabets are the keys!
この大きなアルファベットで仕掛ける!The big alphabets are the keys!

そして遠くない将来に、本当に絵本として出版できることを本気で目指していますので、その良き契機となりますように・・・。

 

 

 

私の在廊(というのか?)予定は、4月4日(火)と9日(日)です。それ以外に行くことがあればまた別途お知らせしますね。

 

 

 

あぁそれと、こんなこと書くのも本当はおこがましいことなのですが、敢えて・・・。

 

たまにお気遣いいただき、色々と差し入れをいただくことがあるのですが、もちろんそれはとても嬉しいし有難いことなのですが、私としては本当にお気持ちだけでもとっても嬉しくて、それは貴重なお時間と交通費を使って来て下さっているということだけで重々感じるられることです。なのでなにも気になさらず、手ぶらでのんびりと遊びに来て下さい(最初からそのつもりの人、正解!)

 

そしてこれは私に限らず、あらゆる作家やギャラリーを経営している者みなそうだと思うのですが、もしそれでも何かをと思われるのでしたら、作品をとまで言わなくとも、小さなものを一つ二つでも買っていただくことで、その後の活動を続けて行く力となります。ですので、もしよろしければ、そのように思っていただけたら嬉しいです。

 

でも基本的にはどんな決まりごとも本当にありませんので、ただ軽やかな気持ちで、身一つで遊びにいらして下さい。来て下さること、それが本当に何よりも一番嬉しいです!

 

いつも応援ありがとうございます。

明日からの「HELLO」展、どうぞよろしくお願いします:)

 

 

 

My show "HELLO" is starting tomorrow in Mitaka, Tokyo!

 

I am very excited about the show and the workshop, but not only that, we planned a special collaboration as an artist and a bookshop, which is to exhibit and sell the books which had inspired Hanae Tanazawa in her life (woa)!

 

I feel very privileged because there won't be many chances like this to have my all favorite books laid out together in a corner of a bookstore!! So I am hoping that many people will pick them up and feel something as I do... 

 

Another thing is that I'd been working on making a book sample using my ABC Animals, and I think I'd finally came very close to my ideal level of my book idea, so I am hoping that many people will also take a look at it and give me some productive feedbacks...

 

 

The show will last until 21st of April. I'll be there on the 4th (tue) and 9th (sun).

Thank you again for your support, near and far...!

 

2017年

3月

28日

ありがたいことです

mog 2015 ©︎ Hanae Tanazawa
mog 2015 ©︎ Hanae Tanazawa

ともするとあっという間に1週間とか10日とか放置しちゃうからいけないですね。

 

数日前、またABC Animalsの絵本化に向けて新しいアイディアが浮かんだので、没頭していました。いよいよ本当にいい感じになってきたと思う・・・!素敵な出版社さん(とは言っても今書いてみてるのは英語版だけど)に出逢いたいものです・・・。

 

ABCアニマルズも、別にガツンと売れるでもなく、あくまでもポツポツとなので、在庫もまだ山ほど・・・。あ〜あ、

なんて少し落ち込んだりもするけど、最近では、数ヶ月前買ってくれた人達からのフィードバックがあるようになり、「姪が超気に入ってすでにボロボロだから」と買い足してくれたり、「友人のプレゼント用に」と選んでもらえたり。先日嬉しかったのは、「2歳の娘がアニマルズカードで全部(アルファベットと動物?)言えるようになった!」と言ってもらえたこと・・・。実は知っているお子さんだったのですが、内弁慶らしく(笑)そんなにお話しするんだーとびっくり。でも使ってもらえてたんだと思ったら嬉しくて、そんなことに励まされてなんとかやっています。

 

もうすぐ始まります!詳細はクリック!
もうすぐ始まります!詳細はクリック!

よもぎBOOKSのラッピングペーパーも、三鷹マダム(?笑)から好評だよと、店長の友人が教えてくれました。

本当に、作ったものが使われるっていうのは、つくづくありがたいことですね・・・。

 

 

さて、私は来週から始まる「HELLO」展に向けても絶賛準備中です!これまたありがたいことに、ワークショップも割と埋まってきているみたいで、どんな方々にお会いできるのかとっても楽しみです。

 

まだ多少空きはあるそうなので、よかったら問い合わせてみて下さいね。よもぎBOOKSさんに直接が確実かと思います。

よろしくお願いしま〜す:)

 

050-6870-6057 

yomogiworks@gmail.com

Twitter

2017年

3月

12日

東京初進出!

ショップ掲示用ポスター@よもぎBOOKS
ショップ掲示用ポスター@よもぎBOOKS

 

予告通り、4月に三鷹のよもぎBOOKSさんにて展示をさせてもらえることになりました!

 

お急ぎでしたので、以前山中湖で使ったデータを元にお店の掲示用ポスター作りました。

ゴッチャゴチャですみません。

 

4日と9日の2日間だけ、親子向けのワークショップもやります! 

 

詳しくは Exhibitionsをご確認くださいね。

 

 

タイトルを決めかねていたら、初めての土地で「HELLO」という言葉が浮かんだので、そのまま採用しました。「何気に東京初進出〜!」って三鷹の友人2人に言ったら、「まぁ、ここも一応東京か」と苦笑い・・・。お洒落で自然豊かだけど十分都会なイメージなんだけども?!

 

 

それにしても、今年は展示やらないと思っていたのに、こういう機会を与えられるのは本当にありがたいばかりです。いろんなことに感謝の、今日この頃です。

 

お近くの方も、そうでない方も、お誘い合わせの上ぜひ遊びに来て下さいね!

 

どうぞよろしくお願いいたします:)

 

 

I'm having a little show at my friend's bookshop called Yomogi BOOKS in Mitaka, Tokyo! Very exciting to hold a show when I thought I couldn't for a while after the last year... We'll also hold workshops for two days (April 4th and 9th) mainly for children, so if you live around Mitaka area (or even not but available), please feel free to hop in! Looking very much forward to seeing you there :)

 

For more details, check Exhibitions!

 

2017年

2月

25日

いよいよ・・・!

 

以前こちらでも書いた友人の件ですが・・・

 

 

なんと私の友達、書店始めるんです!

その名も、

 

蓬BOOKS

 

 

読めますか?

 

私は、「はす」って読みました(恥)。「よもぎ」と読むのだそうです。

 

 

場所は、都内でも住みやすい街と評判の、三鷹!

 

駅南口から、びっくりするほどまっすぐな商店街をひたすらにまっすぐに歩くこと12分。

オシャレなカフェ・インテリアショップ(デイリーズ)なども入った建物2Fにあります。

 

 

経営者兼店長は、高校時代3年間席替えのなかったクラスで、ずっと隣の席だったまゆ。

本が好きで、数年間池袋のジュンク堂に勤めて書店のノウハウを学びつつ、そこでグラフィックやウェブデザインも習得、こんな(↑写真)素敵なロゴやショップカードやサイトも全部自前で作れてしまいます。これ、活版印刷だって、素敵!

 

そして内装もゆったりと落ち着いた雰囲気で、なんともいい感じに仕上がってきてる!

私は入ってすぐ、新しい室内の香りにワクワク!

壁2面は、本の表紙が見えるように贅沢に棚が備えつけられています。 

 

またピクチャーレールやスポットも備え、作家さんが作品展示・販売できるギャラリー壁面も用意・・・ということで、私、いきなりですが4月に展示&ワークショップをさせてもらうことになりました!実は今日決まったので(笑)これから準備なのですが、詳しいことはまた別途お知らせしますね。

その他、さっと自分の情報も上げてしまうと、

*ABCアニマルズカードセットを置いてもらえることになりました!

*ギフト用に、ラッピングペーパーをデザインさせていただきました!

ラッピングペーパーは複数の作家さんに頼んで選べるようにするとのことだったので、色々気にせず、自分らしさ全開に出してしまいました(私的には新しい要素も)。どう出てくるかな・・・。また後日写真載せますね。

 

 

話は戻って、

お店には大きなスクリーンも完備。たまに映画鑑賞会とかも開きたいのだって!

また、絨毯の上でくつろげるエリアもあり、お子さんや大人も触って読める絵本見本も多数。

親子で参加できるワークショップなども色々やっていきたいとのことで、そういう地域のくつろぎの場になっていくといいな〜と思います。

別の同級生も早速英語のワークショップをやりますが、それはまた別途ご案内しますね。

 

とにかく、店主・まゆのいろんな思いが詰まっています。

夢を叶えようとする私のかっこいい友を、一緒に応援してください!

 

 

蓬BOOKS 

 

3月3日(金)10:30 OPEN!

 

 

何卒よろしくお願いいたします!!:)

 

 

*営業時間

平日  10:30 - 16:30

土日祝 12:00 - 18:00

 

*但し小さなお子さんが二人いるので不定休となるとのこと。

詳しい営業情報は、twitterfacebookで随時ご確認ください。

 

*電話:050-6870-6057 (3/3より開通)

 

 

 

 

 

 

三鷹駅南口を出て商店街(左側)をただひたすらまっすぐ。

 

自転車や車に気をつけて!

 

(余談:まゆは契約数日前に自転車で転倒・右手首を負傷し、片腕を三角巾で吊るしたまま店舗準備をするという武勇伝を、店舗と同時に作りました。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

信号を4つ過ぎてさらにしばらく進むとこんな白い建物が出てきますので、こちらの階段を上って建物内へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アウトドアショップの隣に構える、こちらのちょっとかっこいい感じのお店です。

 

外はシュッ、

中はホッコリ。

 

開店時はこちらの扉は開くので、扉兼看板、ということみたいです。

 

 

いいね、目立つ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年

11月

19日

個展の様子

たくさん素敵なお花をいただきました。
たくさん素敵なお花をいただきました。

個展が終了して早くも2週間・・・。先週末は宣言通り(?)、秋晴れの誘惑を素直に受けて、念願のハイキングへ行ってきました!かつてないほど疲れてしまったけど、紅葉は完璧に見事なタイミングだったので、また写真載せようかと思います。

 

それと、数日間HPにログインできないことがあって、今まで不信で躊躇していたiMacのOSアップグレードをようやくしたら(不具合起きたら嫌なので個展終わるまで待ってました)、色々戸惑うところもありながらも環境は改善したようで、無事ログインすることができました。なので、以上の言い訳を踏まえた上で(?笑)、ようやく個展の写真、アップしますね!

 

コンクリート壁に展示したことは今までなかったのですが、びっくりするくらい自分の作品が映えるし、恐らくいろんなテイストの作品も合うんだろうなと思いました。設置には4時間見ていましたが、最後はバタバタ、ギャラリーさんのラストスパートのお力すごかった!おかげで何とかオープン。最初のお客様は誰だろうと思ったら、意外にも私の知り合いではなくて、ギャラリーについているお客様や、ご近所の方々が最初の1時間で5人くらい・・・DM見て来てくださった方もいたので、それはそれで嬉しかったです。

 

色々な方が来てくださいましたが、皆さんゆっくりとくつろいでくださり、時には賑やかに、時には穏やかに、私にとって特別な6日間でした。久しぶりに会えた友人やかつての生徒たちなど、嬉しい再会もたくさん!私の個展に来てくれた男の子が、その後しばらく「個展に行きたい、個展に行きたい」と言ってくれていたそうで、「個展」っていう堅苦しい言葉が、彼には楽しい響きに残ったのかなと思ったら、とっても嬉しくなりました。そういう賑やかな展示をやらせてくれるギャラリーもそんなにあるわけではないと思うので、gallery fuさんに出会えたことは本当に幸運だったなと思います。また色々企画してやりたいですねと言って下さったので、ほんとそうなっていけたらいいなと思います!その際には、ぜひ皆様またお越し下さいね!

この度は本当にありがとうございました!

 

I'm finally able to post some pictures of my show. For some reason, I couldn't login to my website (I could, finally, after I upgraded my iMac OS, which I'd been skeptical doing), and also I HAD to go hiking on the last weekend (the autumn timing won't wait!), so having those excuses... I am finally able to post some pictures! :D

 

A 4-year-old boy's mom later told me that after the visit he kept saying: "I want to go to the exhibition!" To me it's a great compliment, as for him the word "exhibition" is remembered as a fun word. I really want my show to be fun, relaxing and welcoming, not intimidating, solemn, or expensive... 

 

Anyways, I will keep working, and though I don't know when my next show will be, I'll keep it up so I hope you'd keep it up with me, too!

 

Thank you for all your support and encouragement all the time :)

 

2016年

11月

08日

無事終了いたしました!

6日間に渡っての「BITS AND PIECES …and the Animals」展、日曜日をもって無事に終了いたしました!

 

ご来場下さいました皆様、メールやメッセージで応援してくれた方々、gallery fuの素敵なオーナーの鈴木さん、ケンさん、個展を通して知り合えたたくさんの新しい方々との出会いにも、本当に感謝の気持ちでいっぱいです・・・!

 

gallery fuは、3年ほど前に訪れた時から次の会場と思い温めていた場所で、来てくれた皆からも、いい場所だねとか、長居しちゃったとかいうコメントをたくさんいただいて、やはりここでやらせてもらって良かったと、改めて思いました。galleryについているお客さんもたくさんいて、お二人の人柄が、ここまで人を集わせて、長居させるんだろうなと思いました。そしてミニミニキッチンから出てくるケンさん特製の飲み物や食べ物が、まぁ美味しいこと!

 

最終日、個展を終えて荷物を家に持ち帰り・・・頂いたお花やお菓子がまるでお供え物のようで(手ぶらで本当に良かったのに!!)、こんな達成感と心地よい疲労感の中、わたしもしかして死ぬのかしら?と思ってしまったほど・・・。苦笑 何人かには冗談のように話していましたが、ABC Animalsシリーズが未完のままは死ねないと本気で思っていましたので、今年の頭、ようやく26文字が揃い、年内にこのように発表ができて良かったです。とりあえず、今年の目標はこれで一旦は達成・・・でもまだまだやりたいことは山のようにあるので、一つ一つ、できることをやっていきたいと思っています。

 

個展が終わった今一番したいのは・・・なにもしないこと!

そして・・・山が私を呼んでいる・・・!

 

また個展の写真、ゆっくりアップしていきますね ;)

 

Had my exhibition: "BITS AND PIECES …and the Animals" with a… success, I would say! THANK YOU so much for those who came, and who gave me kind messages, etc...

 

I felt really blessed to meet lots of my old friends, students, their families and also new people! I felt gallery fu had something magical! Ms. Suzuki and Mr. Ken, the owners of the gallery attract lots of people with their warm hospitality and love for art and people. 

 

Now my show is over and I still have a mountain-ful of things I want to do, but for now, the best thing is just to relax... and hiking!!! 

 

Will post up more pictures soon! ;)

 

2016年

11月

05日

始まってます!

石川町駅から徒歩3分、gallery fuにて
石川町駅から徒歩3分、gallery fuにて

 

 

「BITS AND PIECES …and the Animals」展、始まってますよ〜!

日曜日までです、ぜひ来て下さい!!

 

The show is starting, please come!! (Two more days to go!)

 

2016年

9月

20日

山中湖での展示

先週の17日(土)をもって、無事に終了いたしました!

はるばる足を運んで下さった方々、偶然にも訪れて下さった皆さん、そして長期に渡り展示を守り続けてくれたCafe Citronの吉川ファミリー、本当に本当にありがとうございました!

 

ここでの展示は、かつてないほどに私の作品がしっくりとなじんで、私のこども(作品)たちが飾られるのを本当に喜んでいました!私もカフェのるみちゃんも、下ろした後は、なんだかさみしくなっちゃったね・・・と実感したほど。最終日も、天気も悪いしどうかなと思っていたけど、友人がはるばる横浜や群馬や地元から来てくれたり、繋ぎ合わせるかのように一般のお客様もあり、ほどよく忙しい様子で、いい感じで終わる事ができました。

 

つくづく、私って人に会いたくて展示してるなぁと思います。いろんな考えがあるかと思いますが、私にとって絵は何よりもインテリア。美術館じゃなくて、こんな風に、普通の暮らしの中にあってちょっと目を楽しませたり、話題を与えたりして役立ってほしいって思っています。そんな理想が限りなく叶えられた今回の展示でした。もちろん、行く度に美味しいお菓子や飲み物があるから、毎回何時間も居座る私・・・。今回いただいたシャインマスカットのタルトも、旬な味わいで、美しさにしばらく食べられないんだけど(笑)、もちろん味も本当に美味しかった!

 

私のABC AnimalsのカードセットはCafe Citronにて継続して販売いたしますので、訪問された際にはぜひチェックしてみて下さいね!

 

これからは横浜の展示に向けてシフトチェンジして行きます!あ、Cafe Citronとのコラボクッキーは横浜の個展でも販売いたしますので、こちらも楽しみにしていて下さい:)!!

 

My show in Yamakako is successfully over last saturday! Thank you so much for all who came to see the show, who happened to visit the show, and most of all, the Yoshikawa Family who hosted my show for such a long period of time! I could tell my children (works) were so happy to be exhibited there! :)

 

The ideal use for my artwork is to be exhibited in a regular household like this, rather than being kept so preciously at a museum. Artwork is something to enrich one's daily life; by adding colors or bringing about topics. This show was a very good opportunity for me to visualize such an ideal. And of course, the sweets and drinks at Cafe Citron is always so lovely that I stay hours like being in my own house! 

 

You can still buy my ABC Animals card set there, and our corroborated work "H is for Hazelnut Horse" cookies are to be sold at my Yokohama show, too, so please look forward to it! ;)

 

2016年

9月

06日

Announcements

Exhibition DM (front)
Exhibition DM (front)

お知らせが2つあります!

 

お知らせ①

7月初旬より地元山中湖で開催してきたカフェでの個展ですが、諸事情により延長させてもらっていました。調整の後、最終日は9月17日(土)となりました。あと10日ほどですが、もし行かれそうという方は、ぜひ足をのばしてみてみて下さいね。

 

お店の営業予定は直接お問い合わせ下さい。Cafe Citron:070-5566-5120

 

お知らせ②

11月1日(火)−6日(日)に開催される横浜での個展”BITS AND PIECES …and the Animals" のDMハガキができあがりました!また詳細はExhibitionsに改めてアップさせていただきます。もしDM置けるよ!とか、配れるよ!という方がいらしたら、ぜひぜひご連絡下さい。よろしくお願いします!

 

Exhibition DM (back)
Exhibition DM (back)

I have two announcements today!

 

Announcement #1:

My exhibition at Yamanako, though had been extended for several reasons,  was rescheduled to end on Saturday, September 17th. Please call cafe: Cafe Citron 070-5566-5120 for the opening days (as it is irregular) or Contact me if you prefer English.

 

Announcement #2:

I've prepared the DM postcards for my next exhibition in Yokohama: "BITS AND PIECES …and the Animals"! I'll post more details at Exhibitions soon. If you live in Yokohama and think that you can distribute or put my DMs somewhere, please kindly let me know!! Thank you ;) 

 

2016年

7月

17日

1st workshop!

第一回ワークショップ風景
第一回ワークショップ風景

先週の13日に、第一回のワークショップを開催しました!

 

まだ夏休みも始まっていない平日の午後、少人数ではありましたがとっても楽しい時間となりました。

 

この写真、大きな手から小さな手まで写っていてとってもお気に入り・・・。幅広い年代の方向けというのがわかってもらえるかと思います。最初そんなに興味がなくても、ちょっと初めてみると、脳トレのようなパズルのような楽しさにあっという間にハマります。お互いの作品を見てあれこれコミュニケーションが生まれるのもこのワークショップの醍醐味。翌日には吉川家の作品が額装されてさらに素敵になっていました。

 

明日18日(月)は休日ということもあり、比較的お問い合わせいただいています。もしスムーズにご参加いただけなかったら、ごめんなさい・・・。多分ですが、後半の方(受付は4:30まで)が空いているかと思われます。

 

そして明日は特別営業ということで、11時からオープンして、ちょっとしたマルシェみたいになるみたいですよ!

 

この辺のイベントでしか買えない大人気パン屋のtobiraさん、都留市で有機野菜を栽培・販売しているはのさち農園さん、オリジナルでハーブティーをブレンド・割安で販売してくれるひだまりカフェさんが入ってイベントを盛り上げて下さるみたいです!Cafe Citronではスープとサラダのセットを用意されるようです。色々とお楽しみに!

 

Follow me on Instagram!

インスタグラムでお気軽にフォローして下さい:)

 

 

インボイスに関して